【釜石】常楽寺本堂が落慶 心のよりどころ再建

 東日本大震災の津波で全壊した釜石市鵜住居(うのすまい)町の常楽(じょうらく)寺(藤原育夫住職)は本堂の移転新築を果たし、
落慶法要を7日行った。
これまでは仮本堂を拠点にしてきたが、早く本設の本堂で弔いたいとの遺族らの声を受け、全国から支援を得て再建を果たした。
悲しみや悩みを抱えながら生活再建へと歩む被災者らにとって、新たな心のよりどころになる。

 常楽寺は海岸線のそばにあった。地域に約1200世帯の檀家(だんか)を持つが、震災で約400人以上が犠牲になった。
檀家や地域、全国の支援者の寄付を得て昨春、海から約800メートル離れた海抜14メートルの用地に着工、今年3月に完成した。
本堂の床面積は約310平方メートルで、ヒノキ材を軸に用い、耐震性も強化した。工費は約2億円。

 落慶法要には曹洞宗本山・永平寺(福井県)の福山諦法(たいほう)大禅師ら全国から約150人の僧侶が参列した。
檀家や地域住民らも大勢集い、読経が響く本堂で一心に手を合わせた。

【写真=再建された常楽寺本堂の前で記念写真に納まる関係者。地域の心のよりどころの再出発を祝った】
http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/y2015/m06/h1506082.jpg

岩手日報 (2015/06/08)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/news.cgi?hi=20150608_2