塩尻くん、ガスト戦記 ~使えない男の奇跡の軌跡~

塩尻くんがガストでバイトを始めたのは、大学一年の春だった。
「接客とか余裕っしょ!」と豪語し、ホール担当になったものの、彼の“才能”は想像をはるかに超えていた。


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ホールでの伝説的失敗① ~水が行方不明~

最初の仕事は、お客さんに水を運ぶことだった。簡単な仕事だが、塩尻くんは違った。
「お待たせしました!」と元気よく声をかけるも、トレイを傾けすぎて水が半分こぼれる。
「あっ……すみません……」
お客さんのテーブルに水たまりができ、慌てて拭こうとするが、拭き方が雑すぎて広がる。

「拭くな、拭くな! 余計ひどくなってる!」と店長が飛んできてフォロー。
それでも塩尻くんは懲りず、「次はミスりません!」と張り切るが……
次のテーブルでは、水を置いた瞬間にグラスが倒れ、またもや大惨事。
「お前、水運ぶだけでここまで事件起こせるのすごいな!」と先輩にツッコまれるが、塩尻くんは「やっぱホール向いてないのかな……」としょんぼり。

しかし、これで終わる彼ではなかった。


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ホールでの伝説的失敗② ~オーダーミス連発~

注文を取る仕事でも、彼のミスは止まらない。

お客さん「ハンバーグ定食ください」
塩尻「ハンバーグカレーですね!」
お客さん「いや、違う違う」
塩尻「え? でもカレーの方がおいしいですよ?」
お客さん「いや、頼んでないんだけど」

同じミスを何度も繰り返し、ついにはお客さんから「こいつに注文取らせるな」とクレームが入る。
しかし、塩尻くんは「オススメしてあげてるのに、みんな頑固だなぁ」とまるで反省していない。

ついに店長がブチギレ、「お前、ホールは無理だな。厨房やれ」と強制配置換えとなった。


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