女子ではむしろ今のほうが総合的には成績が上がっていると言ってもおかしくない。しかしそれではなぜ人気につながらないのか。

「今の日本が強いのはたしかです。成績面で言えば、特に女子は日本のフィギュアスケート史上最強と言っていいでしょう。坂本選手はもちろんのこと、グランプリシリーズの成績上位6名のうち日本勢が5名を占めたのは快挙です。男子も含めて、選手はみんな頑張っています。ただ、やはり個性が……」

 フィギュア取材歴が長い別の記者氏も、「選手の個性」に物足りなさがあるという。

「羽生さんが人気だったのは、オリンピックでの金メダルはもちろん、突出したキャラクター性があったからです。ともかく負けず嫌いで、ライバルに闘志を燃やしてギラギラしていて、でもどこか愛嬌もあって。