◆公立のバイリンガル小学校がベルリンには18もある、日本にも欲しい!◆
2020年07月03日(金)16時15分
仕事で約6年間ベルリンに住んだ(『ダーリンは外国人
ベルリンにお引越し』という本も出している)。当然その間、
連れて行った息子を小学校に通わせなくてはならない。選択肢
として、日本人学校も英語のインターナショナルスクール
(いわゆるインター)も普通の現地校もあったが、選んだの
は、公立の「バイリンガル校」だった。
ベルリンにはこういうたぐいの小学校が、ドイツ語・英語と
いうコンビネーション以外にも、独仏、独伊、独ロなど、
18校もある。2つの教育言語を一定のレベルまで操れる子供が
対象だけれど、生徒は合わせて数千人。魅力は公立で低コスト
であることと、その教育内容だ。普通の公立校と同じ内容だ
が、代わり番こでフルに2言語を使う。この制度のおかげで、
わが子は家で日本語を、学校で英語とドイツ語を使い、これら
3言語をそれぞれ伸ばせたし、より一層言語に興味を持つよう
になった。
さて、日本でこの公立バイリンガル校制度に似たようなことが
できるだろうか。まず現状を見てみよう。
日本のインターでは東京・調布のアメリカンスクール・イン・
ジャパンが最も有名だけれど、年間の学費は280万円弱から。
教育言語は英語1つだ。日本の公立小学校は以前より英語を使
うようになったとはいえ、教育言語は基本的には日本語1つ。
そして、コストの面でこれらの中間にある私立では、日英を中
心にバイリンガル教育が試みられ始めた。称賛に値する進歩を
遂げているが、ベルリンとの差は大きい。なんせこの街には、
独西(スペイン語)で3校、独仏で4校もあるのだから。それも
全部公立校だ。
https://m.newsweekjapan.jp/tokyoeye/2020/07/post-29_1.php