熊本の女高生・井元しおりさん殺しの会社員、森山操を逮捕
毎日新聞東京朝刊 1988年2月6日

熊本県上益城郡甲佐町××、会社員、井元××さん(51)の長女しおりさん(16)
=同県立甲佐高1年=が同県牛深市の漁港でシートに包まれた全裸死体で見つかった
殺人死体遺棄事件を捜査していた熊本県警捜査1課と御船署、牛深署の合同捜査本部は
5日午後11時55分、同県宇土市××町××××の××、会社員、森山操(44)を
殺人と死体遺棄の疑いで逮捕した。

森山は、昨年12月25日午後零時半から、午後8時ごろにかけて、しおりさんの自宅で
しおりさんの鼻を両手で押さえつけるなどして窒息死させたうえ、同27日ごろ
しおりさんの遺体を牛深市の元下須港に運び海中に捨てた疑い。

しおりさんの遺体は、1月6日、同港で、青いビニールシートに包まれ、海上に浮いているのが見つかった。
ビニールシートには、重しのコンクリートブロック3個が、つり下げられていた。

森山は、温水器取付業者で、井元さん宅でも取り付け作業をしたことがあり、しおりさんと顔見知りだった。
10年前に婦女暴行で逮捕され9年間服役し、1年前に出所していた。

これまでの調べに対し、森山は「金が必要になったため井元さんの家に押し入ったが、
しおりさんに騒がれたので家の中で殺した」と自供している。

森山はしおりさんを殺害後、遺体を自分の車に積んで自宅に帰った。処理に困って
27日、いままで仕事や釣りで行ったことのある天草に遺体を捨てたと供述している。
同捜査本部は、井元さん宅に出入のある人物を中心に捜査を続けていたが、
森山が浮かび、5日朝から重要参考人として調べていた。