絶対の沙都子にとってはカケラ内で行動が決まっている人間の行動は「魅音の飲むジュース」に至るまで
何回も繰り返して頭に叩き込んでいるけど
自分の意思で行動する「繰り返す者の梨花」の行動だけは読めない。

だから騙し編シリーズでは梨花の行動をいつも気にして見ていたし
猫騙し編の誕生日プレゼントでは鬼騙し編と同じかあの時以上の「梨花の反撃」が来ると咄嗟に身体が反応してビビッてしまった。

初の猫騙し編の誕生日プレゼントでのシーンの一連の流れは視聴者の視点からだとさっぱり分からないだろうが
業23話の「鉄平の改心」や卒7話で「自身のバッドエンドフラグをエウアに聞かされる沙都子」を踏まえた上で
最後の卒13話の羽入の奇跡とは何か?を考えて初めて分かる美しい構成。

羽入の言う奇跡は梨花が「祟騙し編で大石を殺したのは沙都子」という自分の死後の映像を思い出しそうな演出になっているが本質はそこではない。
奇跡の本質とは「間違えてしまった前世より沙都子に優しくなりたい」という梨花の気持ちの変化、つまり梨花が誕生日プレゼントの中身を「拳骨から熊のぬいぐるみに変える事こそが奇跡」。

だけど絶対の沙都子はそんな梨花の奇跡や愛を素直に受け入れられなかったんだよなぁ、・・・沙都子可哀想です。
せっかく梨花が沙都子の願い通り、沙都子の百合的な愛を受け入れてくれたというのに。。。

放送当時はシャンデリア百合心中ばかり話題になったようだけど
探偵が犯人を見つける探偵ものの最高のクライマックスで都合三回も流しただけあって
誕生日プレゼントを渡すシーンは百合的に素晴らしい出来になっている、と私は思っている。
だから私はそのシーンが大スキ。