物理化学の教科書でお勧めは?その5
化学同人「ベーシック物理化学」はお勧めの物理化学の入門書。 ベストセラーで 毎年増刷を重ねて、10増刷 にもなっている。 大学入学して始めて学ぶのにお勧めの 解りやすい入門書だと思った。 §1.3 共鳴とはなにか (前略) 図1.7 O_3 (オゾン) (略) しかし、化学者たちはあまり悩まなかった。分子の中で電子はすばしこくう ろちょろしているだろうから、O_3 の中での電子の配られ方は (U) と (V) の 間を行き帰りしているだろう、と考えて 「(U) と (V) はO_3 の共鳴構造である」 という言葉使いをすることにしたのである。 この「共鳴」現象は、ほんとうに自然界で起こっていると考えるべきだろう か。答えは NO! である。これは、octet則がそのままでは具合が悪い分子に ついてoctet則を救うために考えつかれた苦肉の策なのだが、そのおかげで、 たしかにoctet則の適用範囲はぐっと広くなる。その意味で、歴史的には共鳴 の概念は化学者にたいそう役立ってきたし、Lewisの仕事から70年以上もた った今日でも、化学を学ぶ人たちはこの概念を理解しなければならないことに なっている。しかし、もともと苦しまぎれの逃げ口上として考えつかれたこと を、はっきり理解しろ、と初学者に要求するのは無理というものである。その 辺の気まずさは、一般化学の教科書をのぞいてみるとよく分かる。北アメリカ で評判の高い教科書の1つには次のような調子の説明がある。 ”O_3の実際の電子構造は 図1.7の (U) にも (V) にも対応せず、この2つ の構造の中間の共鳴混成 (resonance hybrid) と呼ばれる電子構造を持っている。 共鳴という言葉が使われたのはまことに不幸なことで、そのためにO_3の電子構 造が実際に (U) になったり (V) になったりしているのだと思い込む人がある が、これは正しくない。もし、かりに、犬と猫のあいの子ができたとすると、 それは両親の特性が混じりあった動物になり、ある瞬間には犬で、次の瞬間には 猫になっているわけではない。” これでは初学者の頭はますます混乱するばかりだろう。 (後略) 藤永 茂「入門 分子軌道法」講談社 (1990) p.7 メーカーの基礎研究部署で働き始めたら先達の要点まとめた資料とか読まざるを得なくなって勝手に見についたよ。 テキスト探して回るより就職したほうが効率いいかもしれん。 教科書スレで各内容かこれ UV−visスペクトルからバンド構造を再現することは可能ですか?固体の電子構造と光学特性の関係に詳しい本を教えて下さい サンプルが液He温度くらいになっていればできると思うけれど 常温じゃ無理 Angle-resolved photoelectron spectra (ARPES) 普通の物質の光学スペクトルって温度でそんなに変わるの?スペクトルがシャープになるだけなのでは? X線の場合は高温になると原子の振動が激しくなるからピークはブロードになる 光物性の本って半導体ばかりなのはなんで? 発光素子としての研究が盛んだから? あ、ごめんなんでもない 金属だとプラズマ反射で終わりだからか 量子力学が一番わかりやすく書いてある本はマッカーリサイモンじゃね? 自分の学生時代は、ムーアを読まされた。今、売ってるのかな。 ペコラの「Dymamic Light Scattering」相当の和書ないかな。 電気化学ってバイブルはまだBardなの? NewmanのElectrochemical Systemsとかに移ってたりしない? 電気化学系の研究室の人教えてくれ 学生時代、ラマン線の線幅から、分子運動の時間を調べていた。これの和書は、さすがにないだろうな。 357ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 14:51:45.48ID:??? ラマン散乱を研究してました。ラマン線の半値幅から、緩和時間を求めるのですが、論文しか読んだことないです。書籍で書かれたもの、ないでしょうか?和書が、ありがたいですが。 358ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 15:37:39.70ID:??? >>357 これの引用文献 http://fir.u-fukui.ac.jp/thzlab/files/Lectures/Tani/optical_scattering.pdf 359ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 15:52:17.50ID:??? >>358 ありがとうございます。 こちらの文献名、わかりますか? 360ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 15:54:57.39ID:??? >>359 pdfの最後のページに参考文献が書いてある 361ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 16:36:48.75ID:oYty3Aya >>350 ありがとうございます。 助かります。 363ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 16:37:12.07ID:??? [1] 工藤 恵栄 著 「光物性基礎」(オーム社) [2] 大成 誠之助 著 「固体スペクトロスコピー」(裳華房) [3] Peter Y. Yu and Manuel Cardona, “Fundamentals of Semiconductors” (Springer) 364ご冗談でしょう?名無しさん2022/01/06(木) 18:13:16.03ID:+E67XF8U >>363 共立さんも仲間に入れてあげろ下さいしぁ。 指導教員の本がAmazonでくそみそに書かれてて笑ったw 応用物理化学っていう三分冊の本が昔あって、アトキンスみたいな有名どころの外国の本よりだいぶ読みやすくてよかったんだけど、おすすめしてる人この掲示板に誰もいないね。入手性も悪いし仕方ないか。図書館にはあるかもだけど。 量子力学も熱力学も統計力学も電磁気学の話は物理の本が詳しいし 原子・分子の構造についても原子分子物理学とか分光学の本が詳しいし "物理化学"と名の付く本って結局中途半端なものばっかりな気がする 物理化学の本は何読んでも誠実に理解 しようとすればするほど悶々とする。 read.cgi ver 07.4.6 2024/03/23 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる